相続財産とは?課税対象になるもの、ならないもの

相続財産とは?課税対象になるもの、ならないもの

相続財産とは?課税対象になるもの、ならないもの

 

遺産相続で家族間での揉め事が起こることは決して珍しい話ではありません。そういった事態を避けるために、遺言書が重要になってくるのですが、元気なうちはなかなか遺言のことまで考える人は少ないでしょう。ですが、遺言書こそ元気なうちに書いておくことが大事で、そのためには自分が何の遺産を、どのくらい持っているのか明確に把握しておく必要があります。

そこでこの記事では、どんなものが遺産対象になるのかを分かりやすくまとめました。「いつかは遺言を書かないといけないな」と長らく思っていた人は、ぜひこの機会に自分が持っている遺産を把握し、準備を始めましょう。

相続財産とは

相続財産とは、被相続人(亡くなった人)が亡くなった時に保有していたプラスの財産とマイナスの財産のことを指します。”財産”と聞くと、価値があるもののようなイメージを抱きますが、借金なども相続財産になるので、必ずしも喜ばしいものだけではありません。ちなみに、その相続財産の中には税金がかかるものとかからないものの2種類があります。

相続税がかかるもの

相続税がかかるもの

相続税がかかるものは、”金銭に見積もることができる経済的価値のあるもの”と定義されており、具体的には現金や預貯金、土地、有価証券などが挙げられます。また、ここで注意しておかなければいけないことは、被相続人から死亡前3年以内に何かしら金銭に見積もることのできる財産を受け取っていた場合も課税の対象になる、ということ。死亡保険金や死亡退職金なども、被相続人が死亡したことによって生まれた財産になるので、課対象になります。

相続税がかからないもの

相続税がかからない相続遺産は、墓地や墓石などの祭祀に関する財産や会社から受け取る弔慰金などです。また、公益を目的とする事業を行う一定の個人が相続財産を手にした場合も相続税がかかりません。

相続税がかかるものとかからないものの分別はなかなかつけづらいので、判断しかねる場合は専門家に相談しましょう。

プラスの相続遺産とマイナスの相続遺産

プラスの相続遺産であれば嬉しいですが、マイナスの相続財産となると手放しでは喜べません。「実は被相続人が家族に隠していた借金があり、死亡後に判明した」といった事例も少なくないのが現実。それでは、プラスの相続財産とマイナスの相続財産にはどのようなものがあるのか、以下でご紹介します。

プラスの相続財産

  • 現金/預貯金
  • 有価証券
  • 投資信託/株
  • 不動産
  • 不動産上の権利
  • 著作権/ゴルフ会員などの権利
  • 貴金属や骨董品

マイナスの相続財産

  • 借金
  • 未払いの債務

マイナスの相続財産が発覚した場合は、遺産の相続放棄も可能なので、早めに手続きをしましょう。

みなし相続財産

みなし相続財産とは、被相続人が亡くなった日に持っていなかったものが、亡くなったことによって相続人が得られる財産のことを指します。

分かりやすいもので言えば、死亡保険金や死亡退職金。みなし相続財産は、被相続人が生前持っていた財産ではなく、保険会社や被相続人の勤め先から相続人に直接渡されるものですが、相続税の課税対象になるので注意が必要です。なぜ課税されるのかというと、これらのお金は被相続人の死によって得られるものなので、通常の相続財産と何ら代わりがないためです。

ただ、相続した額全てに対して課税されるわけではなく、法律で決められた一定額まで非課税になります。その非課税限度枠は、”500万円×法定相続人の数”で決定されます。

相続の対象にならない財産

相続の対象になりそうでならないものは実は結構たくさんあります。「もらえると思っていたのに実際にもらえなかった」というような事態を避けるために、どこまでが相続の対象になるのか把握しておかなければいけません。対象にならない財産の例は以下の通りです。
・祭祀財産
・生命保険金
・一身専属的な権利

まとめ

”遺産=プラスのもの”と考えている人が多いかもしれませんが、実は喜べるものだけではありません。被相続人が生前借金を抱えていた場合は、返済しきれていない借金を相続人が返済していかなければいけません。そういった事態を避けるために相続放棄をすることも可能なので、その場合は早めに手続きを完了させましょう。相続遺産には課税対象になるものとそうでないものがあるので、事前に勉強しておくことをおすすめします。

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